YouTubeやSNSで時々見かける動画についてですが、ちょっといただけないなぁと思う物があるのでお知らせしておきます。
コーティングの性能を過大に見せる悪質な動画としてはライター擦り付け動画があります。
内容としては硬い皮膜の性能を実証する(実証してはいません)動画です。
高性能のコーティングを施工した車のボディにライターで傷をつける、ウエスで拭くとあら不思議?元に戻りました!という動画です。
文章で読むと気が付く方もいると思いますが、動画で見ていると思い込みが先行してあたかも”すげ〜コーティングじゃん!”と思ってしまう方も多いのかもしれません。
気づきました?
拭いて取れるのであればそれは絶対傷では無いですよね?
ボディについたライターのプラスチックのカスです。普通にこの動作をやれば本当に傷が入ります。あらかじめボディに油の様な物を塗って傷が入りにくくしてライターのプラスチックがつきやすい角度で当てる。油の様な物が何かまでは分かりませんが滑りやすいので傷に見せたプラスチックカスも簡単に取れる。こんな仕組みです。
あとはボディに金ブラシで傷を入れてお湯を掛ければ元通りみたいな動画もありました。自己修復機能コーティングらしいです。
こちらのトリックは分かりませんでした。ですがコーティング屋としてわかる事は金ブラシで入れた傷なら余裕でコーティング被膜の下まで傷が入ると。もし本当だとしたらどんだけ分厚いコーティングなんでしょうかね?
コーティング溶剤を開発したメーカーがコーティング屋にこういう動画でアピールするならまだわかります。【プロ】の基準がないと最初に話しましたがコーティングの【プロ】なら一様に『そんなわけない』と騙される方がおかしいと言うでしょう。
ですが一般の方には分からないんです、そんな夢みたいなコーティングがあるんだ!と本気で信じてしまいます。
著名人が詐欺広告に利用されている件がありましたが情報の収集には十分お気をつけください。
最後に【プロ】としてではなく個人の意見ですが私なら車を綺麗にする仕事のプロが車にわざと傷をつける様な事をしている時点でそのお店は絶対に選びません!
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